家族になった来栖くんと。
「け、ケガ……」
「…へーき。殴られんのには慣れた」
「そ、そんなの慣れるものじゃ…」
ひどい有り様だ。
いつかに北斗くんに殴られたものとは、比にならないレベルの怪我をしている元カレ。
包帯、ガーゼ、絆創膏。
彼の人気の要素でもある顔に、容赦のない応急手当がされていた。
「数日間、泊まらせてもらってる。俺にも警察が事情聴取に来たりして…いろいろバタバタしてたから」
そう言いながら、来栖くんが部屋に入ってくる形でパタンとドアは閉められた。
お母さんやお兄ちゃんたちは今、警察署に行っているため、彼が留守を引き受けたと。
なんか…着々と家族になってる……。
「私を…、守ってくれたんだよね…?」
「…そんな格好いいもんじゃないよ」
「ご、ごめんなさい……」
迷惑かけて、そんなにも痛い思いをさせてしまって。
どうして来栖くんがあのとき助けに来てくれたのかは、今現在も不思議でならない。
いつも謝るたびに怒られちゃってたけれど。
この謝罪は、きっと正しい謝罪だ。