家族になった来栖くんと。




「…白山さん」


「来栖くんも…無理しないでいい…、親族だからって…、気なんかつかわないで……、やさしくしないで…っ」


「してない」



ピシャリと。

揺れていた空気をもとに戻すような、声。



「俺がしたいからしてる」


「っ…!」



やっぱり男の子なんだと思った。


片手で引っ張っただけで、私の腕から上半身が簡単に起き上がって。

その先に構えていた胸にポスッと入れば、びくともしないチカラに受け止められる。



「こんなこと…だめ、だよ…」


「…そーだね。また俺、あいつに殴られるかも」


「また…ケガ、しちゃうよ…っ」


「それで白山さんが心配してくれんなら……全然いーよ」



なにを言っているの。

おかしいよ、来栖くん。


私が可哀想になった?

強姦未遂をされて、好きな男の子と経験する前に心も身体も汚されてしまった女が可哀想にでもなった……?



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