家族になった来栖くんと。




「俺はつぐみちゃんに彼女らしいことをして欲しくて、彼女になってもらったわけじゃない。…いちばん近くにいて、特別になりたかったからだよ」



いちばん近くに……。
そんなこと、してあげられたかな私。


同居していた来栖くんばかりを追いかけてしまって、悩んで、須和くんのことはいつだって後回しだったよね。

私が涙を流す理由はいつも来栖くんのことで、その話を聞かせてばかりで。


後悔や罪悪感以上に、この人だけは絶対という願望が胸の底から湧き上がってくる。



「私がこんなこと言う資格ないけど…、須和くんにはね、誰よりも幸せになってほしい……」


「…はは。なるよ、なるに決まってる。だってこんないい男なんだから俺」


「うん…!いつも、いつも私を守ってくれて…、ありがとう……」



太陽の光に照らされて、キラキラと輝いている須和くんの瞳。

そこから今日までの終わりと未来の希望が降り注ぐように、一筋が頬を伝った。



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