家族になった来栖くんと。




「おーい、進学の奴らは願書のほう早めに準備しとけよー。ギリギリになって提出だけはやめろよー」



テスト三昧の日々。
長いようで短い高校生活も、今年が最後。

高校3年生、10月。


私こと白山 つぐみといえば、学校でも勉強、家に帰っても受験勉強まっしぐらの日々だった。



「むり……、死んじゃう…、勉強勉強勉強勉強……そろそろベンキョウ以外の字を見たいぃ…っ」



ぜんぜん高校生できてないし、去年お付き合いしていた男の子に振られてからというもの………もちろん彼氏ナシ。



「つぐみ〜、ちょっと息抜きしに行くー?」


「…寧々ちゃん。そんなことしたら鬼になんてドヤされるか……」



国立大学卒業の兄からすれば、大学進学は当たり前に通る道。

専門学校のほうを……などと逃げようとするものなら頭をガシッと掴んで「なにか言ったか?」と、圧に圧をかけてくるような鬼が我が家には存在するのだ。


そりゃこんなに勉強しているにも関わらず、模試や共通テストでb判定にもならない私も私かもだけど……。



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