家族になった来栖くんと。




「本人はこっちのことは心配しなくていいなんて言ってるけど……ご飯もまともに作れないのよ、あの子。大丈夫じゃなくても大丈夫って言っちゃう子なの」


「うちのことなんか大丈夫です…!なのですぐ来栖くっ、…弟さんのところにっ!」


「つぐみちゃん」



強気な声で呼ばれて、ハッと言葉を飲み込む。

不安になる私とは反対に、涼さんは穏やかに微笑んだ。



「私はもう、白山なの。旦那様を隣で支えたいし、お義母さんの力にもなりたい。相談もなく勝手なことをしたのは来栖家だもの」


「で、でも…」


「うん、心配なのは桃弥だけ。どうせコンビニ弁当ばっかりだろうから昼間に戻ってご飯だけ用意してって考えたんだけどね、逆に桃弥は“来るな”の一点張り」



彼なら言いそうだ…。

男の子だから、家族が誰もいない優雅な時間をひとり過ごしたい気持ちもあるんだろうけれど。


お姉さんはこんなにも弟のことを思っているのに…。



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