家族になった来栖くんと。




あろうことか彼女はそこに意味を見出して、喜びすら感じているのだ。



「馬鹿…だろ、」



あいつは俺が成敗した。
これからだって俺がつぐみを守る。

もう、逃げない。

俺の格好悪さを十分知っているのだって、つぐみだから。



「これは…、この痛みは、渚ちゃんを理解してあげられなかった私の弱さだって、思うから…っ」



………強くなったね、白山さん。


責めない、恨まない。

罰だとか神様の報復だとか言い始めたらどうしようかと思ったけど、自分の弱さとして持ってきた彼女は。


きっとこれからも簡単に俺の視線を奪っていく魅力的な女性(ひと)になっていくんだろう。



「俺たちも…いつか家族になるんだ」


「かぞく…?」


「うん。親族じゃなくて……姉さんと義兄さんみたいな、家族」



唇から与えられまくった甘さに理解力がとろけてるっぽいから、この続きは未来の俺に託してやろう。


とりあえず今の俺は。

つぐみを、ありえないくらい愛したい。


今まで我慢してたぶん、今日から全部。



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