家族になった来栖くんと。
好きじゃなかったくせに。
私のことなんか最初から好きじゃなかったくせに。
あの日、放課後、あんな場面を見なかったら私たちの未来はきっと変わっていた。
でも……私、見ちゃったの。
「来栖くんはなにも分かってない…、私がどんなにっ」
どんなに来栖くんが、大好きだったか。
「なんにも分かってないのはそっちだろ。いつも人の気持ち勝手に決めつけんなよ。……もう来なくていいから」
1日で終わってしまった、訪問。
こうなったらせっかく作ったオムライスも食べてくれないんだろうな…って、ほらまた勝手に決めつけたね私。
「しゅ、週2日の決まりなので!また来ます…!」
1年、経っているんだよ来栖くん。
私だって高校生。
中学生のときには考えられなかったところが、少しずつ理解できるようにはなってきている。
あなたからすれば、なんにも変わってないのかもしれないけれど。
でも初恋って、初めて好きになった人って、そう簡単に忘れられるものじゃないの。