家族になった来栖くんと。




ううん、ダメ。

涼さんはお兄ちゃんのそばに居たいを選んだんだ。


結婚って、そういうことだもん。

ずっと一緒に居たいから家族になる。



「…白山さんも食べれば」


「えっ、いいの…?」


「むしろ頼んでる。なるべく無駄にしたくないし」



向き合って会話を交わすくらいは、できるようになった。

インターホンを押すたびに家に上げてくれる。


来るなと言われたあとの武器として、「そうなるとお兄ちゃんだけじゃなく、うちの親たちにも話さなきゃいけなくなるね」の攻撃。


それがかなり、来栖くんに効いたのだ。



「これ、おいしいよ来栖くん」


「…よかったじゃん」


「ふふ。スープカレーみたいでいいね」



過去にできたなら、笑える。
引きずっていたなら、気にする。

大丈夫、今の私たちは笑いあえている。



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