家族になった来栖くんと。




どうして?
もう意味なんてないのに。


来栖くんと一緒にいたいから頑張って勉強していたの。


でも来栖くんはそうじゃないくせに。

どうして嘘をついているの?
なんのために、つくの?


結局あなたは何が目的だったの。



「っ、…ごめんなさい……っ」



最後の最後まで謝ってしまった私を。

あなたはもっと、嫌いになっちゃったのかな。


所詮3ヶ月。

半年でも1年でもないから、きっと来栖くんはすぐに私のことなんか忘れちゃうね。



「しらやっ…、────つぐみ!」



初めて呼んでくれた名前。
本当は私も“桃弥くん“って呼びたかった。

みんな呼んでいるみたいに、呼んでみたかった。


向き合うことから逃げたのは私。
真実を知るチャンスすら捨てて、逃げた。


気になることは、ひとつだけ。

私に届かなかった彼の声は、どうして震えていたんだろう。



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