家族になった来栖くんと。
「今まで本当にありがとう」
最後くらいは格好つけたくて笑顔を見せた。
くるっと背中を向けて走るけれど、さすがのドジっ子属性を持つ私だ。
小石につまずいて、無様に、憐れに、膝を打つ。
「うぅ……っ」
「バカじゃないの。そんなこと言うからバチが当たったんだよ」
腕をつかんで立たせてくれようとする来栖くんの手を、私は拒んだ。
さわらないで。
やめて、もう関わらないで。
「俺の気持ち…、今の白山さんのどこにあんの」
さっきからずっと、来栖くんは変なことばっかり言ってくるから。
軽い笑いがこぼれてしまった。
ぜんぶだよ。
私のぜんぶ、来栖くんだったのに。
「来月の受験。俺と同じとこ受けてくれるんでしょ…?」
「………、」