家族になった来栖くんと。




ひどい…。
そこまでハッキリ言うことないのに。

似合わないって、香水だけのことじゃないでしょ…?

この格好もピンもリップも、全部のことを言っていそうだ。



「ごめんね~つぐみちゃん。桃弥はつぐみちゃんがそんなにオシャレしてどこに行くのか気になって───」


「違うから。ほんと、ちがう」


「ふふ。図星みたい」



という姉弟の会話は、私の心には微かにしか届いてこない。

ガーーーン……と、落ち込みMAX。



「そ、そんなに似合ってない…?」


「…まあ」


「ど、どうしたらいい、ですか……」


「そのスカートやめて、ヘアピンもメイクも取れば」



私なりのオシャレ、敗北。

すぐにズボンに変えて髪の毛もメイクも言われた通りにした結果。



「これ、いつもの私だ……」



なんの変哲もない私が姿見の前に立っていた。


しかしそっちのほうがいいと言ってくれた元カレさんの言葉を信じるしか…。

男の子の意見を尊重するべきだ、ここは。



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