家族になった来栖くんと。
「つぐみちゃん、夕飯いらないようならまたメールしてね」
「あっ、夕飯までにはたぶん…帰ってくると思います」
「わかったわ。桃弥は?」
「…俺もそう」
春休みに入って数日目の、本日。
新学期から高校2年生になる手前で、寧々ちゃんに誘われたお出かけ。
なるべくオシャレしてきて!!と、条件付きで。
どこに行くのか、なにをするのか、どうにもサプライズみたいなんだけど…。
ごめん、寧々ちゃん。
いつもの私で行くことになりました。
「2人とも気をつけてね」
「はい。行ってきます…」
「……ます」
おなじタイミングで家を出て、一定の距離感を保ちつつも私の背後を歩く来栖くん。
………落ち着かない。
背中にとてつもない圧を感じる。
「お、女の子の友達だよ!」
居たたまれなくなって、一応ご報告。
会話が絶望的にない静けさだけはどうにかしたくて。
足を止めて振り返ると、興味なさそうな視線が合わさる。