イケメンドクターは癒されたい!!〜まさかの推しは家事代行の中野さん〜
「はい?私は大丈夫ですよ」
美麗は仕事で高齢者の方の足の悪い補助をよくするので慣れているつもりだったのだが…
「中野さんを潰しちゃいそうで…」
「大丈夫です!」
美麗は右側の慶悟の方を向くとすぐ側に慶悟の顔があり、びっくりした。
「ご、ごめんなさい、近すぎました」
「あー、うん、こっちこそごめん」
美麗は下を向き「とりあえずソファまで行きましょう」
「う、うん、じゃあ肩をやっぱり持たせてもらうね」
「はい」
なんとかソファに座り、慶悟は左足だけソファの上に上げた。
「行儀悪くてごめん、昨日の午後からオペで立ちっぱなしだったからすごくだるくて、寝れなくてさ…寝れたの朝だったからインターフォンに気づかなかった、申し訳ない」
慶悟は頭を下げた。
「そうだったんですね、確かに全体重がかかりますよね」
美麗は床に座り怪我で固定されている足をゆっくりさすり、軽くマッサージを始めた。
「血流悪いからすごく助かる」
「良かったです、お役に立てて」
今日は1日の契約とあって美麗もしんどそうな畑野様にゆっくりしてもらえたらいいなという気持ちになっていた。
「横になってもいい?」
「どうぞ」
慶悟がソファに横になった所で美麗は浴室からバスタオルを持ってきてクルクルと巻き、足の下に置いた。
「ありがとう」
「いえ、指示出ししてくれたら私、片付けますので」
と言いながらエプロンを着け始めた。