イケメンドクターは癒されたい!!〜まさかの推しは家事代行の中野さん〜
「えーっと横幅と奥行が知りたいです」
慶悟は商品を拡大して美麗に見せた。
「ふんふん、結構大きな棚ですね」
「寝室の本もまとめようと思ってさ」
「なるほど、了解です!」
ふと顔を上げるとまた慶悟の顔が近くにあった。
「す、すみません…また近づきすぎました」
「中野さん、今日の行動が可愛いすぎるんだけど」
「えっと…何故か楽しくて…私、浮かれてますかね?」
慶悟の右手がすぐそばにいた美麗の頭の後ろをなでていく。
「何で浮かれてんの?」
「…わ、わかりません」
慶悟が美麗の顔をじっと見ると、美麗は恥ずかしくて下を向いた。
「あの…私を指名していただいたのが嬉しかったのかも…です、今日なんて畑野様と1日いられるし」
美麗は恥ずかしそうに慶悟をもう1度見た。
「怪我した時に中野さんが浮かんだんだよな」
「私も…また会いたいと思ってました」
慶悟は美麗の頭を優しく引き寄せると軽く美麗の口唇の端にキスをした。
「大丈夫そ?」
慶悟が聞くと美麗は頷き、2人は自然に口唇同士を重ねあった……
口唇が離れると美麗は真っ赤な顔をして
「恥ずかしい…どうしましょう、仕事中にこんな事…私、ちゃんと仕事して……んっ」
もう1度口唇が塞がれ、離れると
「わかってる、中野さんが真面目な事も…じゃなきゃ初日に俺が居なくなった時点でやめて帰っても良かったのにちゃんと他の所も掃除していてくれた」
「信じてもらえますか?私、畑野様…初対面で不機嫌だったのに何故かカッコイイとか思ってしまって…すみません…」
「そうなんだ、ありがとう、実は明日から1週間休めって上司に言われたんだよ」
「1週間ですか?」
「うん、だから彼女としても来て欲しいかな」
「…彼女」