氷の王子と消えた託宣 -龍の託宣2-
初めのドレスは白をベースに、リーゼロッテの瞳の色に合わせた緑色のフリルが多くあしらわれていた。デビューを迎える令嬢が着るにふさわしい初々しい可憐なドレスだ。
今回新たにデザインしたものは、同じように白い生地を基調に繊細な刺繍が施されているものの、シフォンのような布が幾重にも重ねられただけのシンプルなものだ。
スカートの下から三分の一が青みを帯びている。淡い青から下にいくにしたがって次第に濃くなるように刺繍されており、それはとても美しいグラデーションを描いていた。
「クリスタ様、トレンドとは作るものですわ。このお嬢様のお姿を見れば、どのご令嬢も今後はこぞってシンプルな路線に走るはずです」
マダムが言うと本当にそうなりそうで、リーゼロッテは「あまり目立ちたくはないのだけれど……」と自信なさげにつぶやいた。
「何をおっしゃいます! あのオクタヴィアの瞳をおつけになる時点で、お嬢様は今期デビューを果たされるご令嬢の中でも一番の注目の的になるのは必至! 正直申し上げまして、前のドレスではオクタヴィアの瞳の美しさに飲まれて、お嬢様のお姿はかすんでしまっていたことでしょう。ですが! この度デザインしなおしたこのドレスならば! オクタヴィアの瞳もお嬢様の引き立て役のひとつとなりましょう! お嬢様のこの肌の上でこそ、オクタヴィアの瞳は最大限に輝けるというものですわ!!!」
瞳孔の開きまくった血走った目で迫られて、リーゼロッテはこくこくと頷くよりほかはなかった。もしかしたらマダムはろくに睡眠をとっていないのかもしれない。
「え、ええ、そうね、マダムが言うならきっと間違いはないわね」
「そうですとも! このマダムの目に狂いはございません!」
「オクタヴィアの瞳はそんなに美しいものなのね……はやくリーゼロッテがつけた姿を見てみたいわ」
「そうなのです、クリスタ様! あのように美しい意匠は、王家に伝わる宝飾以外はそうそう見かけませんわ!」
「オクタヴィアの瞳は、王都のタウンハウスに届けていただけるそうよ。今から本当に楽しみだわ」
今回新たにデザインしたものは、同じように白い生地を基調に繊細な刺繍が施されているものの、シフォンのような布が幾重にも重ねられただけのシンプルなものだ。
スカートの下から三分の一が青みを帯びている。淡い青から下にいくにしたがって次第に濃くなるように刺繍されており、それはとても美しいグラデーションを描いていた。
「クリスタ様、トレンドとは作るものですわ。このお嬢様のお姿を見れば、どのご令嬢も今後はこぞってシンプルな路線に走るはずです」
マダムが言うと本当にそうなりそうで、リーゼロッテは「あまり目立ちたくはないのだけれど……」と自信なさげにつぶやいた。
「何をおっしゃいます! あのオクタヴィアの瞳をおつけになる時点で、お嬢様は今期デビューを果たされるご令嬢の中でも一番の注目の的になるのは必至! 正直申し上げまして、前のドレスではオクタヴィアの瞳の美しさに飲まれて、お嬢様のお姿はかすんでしまっていたことでしょう。ですが! この度デザインしなおしたこのドレスならば! オクタヴィアの瞳もお嬢様の引き立て役のひとつとなりましょう! お嬢様のこの肌の上でこそ、オクタヴィアの瞳は最大限に輝けるというものですわ!!!」
瞳孔の開きまくった血走った目で迫られて、リーゼロッテはこくこくと頷くよりほかはなかった。もしかしたらマダムはろくに睡眠をとっていないのかもしれない。
「え、ええ、そうね、マダムが言うならきっと間違いはないわね」
「そうですとも! このマダムの目に狂いはございません!」
「オクタヴィアの瞳はそんなに美しいものなのね……はやくリーゼロッテがつけた姿を見てみたいわ」
「そうなのです、クリスタ様! あのように美しい意匠は、王家に伝わる宝飾以外はそうそう見かけませんわ!」
「オクタヴィアの瞳は、王都のタウンハウスに届けていただけるそうよ。今から本当に楽しみだわ」