氷の王子と消えた託宣 -龍の託宣2-
「ふふ、今日は楽しかったようね。エラも疲れたでしょう? ふたりとも早めに休むといいわ」
クリスタがやさしく微笑みながら、「その髪飾りの話は明日きかせてちょうだいね」とエラに目配せした。
「え!? あの、これはその……」
エラが赤くなりながらしどろもどろに返している。それを見て、リーゼロッテも思わずうずうずしてしまう。ジークヴァルトに買ってもらったブレスレットも早くエラに手渡したい。
「ねえ、エラ。今夜は昔みたいにわたくしと一緒に眠ってもらえないかしら……?」
パジャマパーティでガールズトークを繰り広げたい。伺うようにエラを見ると、エラは驚いた顔をした後、おもいきり破顔した。
「あらあら、リーゼ。あなたはもう社交界デビューを果たす立派なレディなのよ? それなのにエラと一緒に寝たいだなんて」
クリスタにそう言われ、リーゼロッテの表情が悲しそうに曇った。占いの店での出来事も早くエラに聞いてほしかった。今日はいろいろとあって、何よりも甘えたい気分だったのだ。
「ふふ。仕方のない子ね。では今日はエラと休みなさい。そのかわり、明日はわたくしと一緒に眠ること。それなら許してあげるわ」
お父様には内緒よ? と、クリスタは茶目っ気たっぷりにウィンクした。
クリスタの計らいで、その夜リーゼロッテはエラと大きなベッドで横になった。子供の頃に戻ったみたいで、うれしくもくすぐったい気分だ。
連れていかれた店はエラのチョイスだったこと。その店でジークヴァルトにいろいろ買ってもらったこと。髪飾りはやっぱりエーミールに贈られたこと。カフェで出てきたケーキの美しかったこと。占いの館で起きたこと。
お互いに今日あった出来事をいろいろとふたりで飽きずに話した。
エラとのお揃いのブレスレットも無事に手渡せて、ふたりでその腕につけて赤と緑の石を見せあったりもした。
おしゃべりは尽きないようで、やがてリーゼロッテの瞼はいつの間にか閉じてしまう。その様子をエラはしあわせそうに見守りながら、自身も深い眠りについた。
クリスタがやさしく微笑みながら、「その髪飾りの話は明日きかせてちょうだいね」とエラに目配せした。
「え!? あの、これはその……」
エラが赤くなりながらしどろもどろに返している。それを見て、リーゼロッテも思わずうずうずしてしまう。ジークヴァルトに買ってもらったブレスレットも早くエラに手渡したい。
「ねえ、エラ。今夜は昔みたいにわたくしと一緒に眠ってもらえないかしら……?」
パジャマパーティでガールズトークを繰り広げたい。伺うようにエラを見ると、エラは驚いた顔をした後、おもいきり破顔した。
「あらあら、リーゼ。あなたはもう社交界デビューを果たす立派なレディなのよ? それなのにエラと一緒に寝たいだなんて」
クリスタにそう言われ、リーゼロッテの表情が悲しそうに曇った。占いの店での出来事も早くエラに聞いてほしかった。今日はいろいろとあって、何よりも甘えたい気分だったのだ。
「ふふ。仕方のない子ね。では今日はエラと休みなさい。そのかわり、明日はわたくしと一緒に眠ること。それなら許してあげるわ」
お父様には内緒よ? と、クリスタは茶目っ気たっぷりにウィンクした。
クリスタの計らいで、その夜リーゼロッテはエラと大きなベッドで横になった。子供の頃に戻ったみたいで、うれしくもくすぐったい気分だ。
連れていかれた店はエラのチョイスだったこと。その店でジークヴァルトにいろいろ買ってもらったこと。髪飾りはやっぱりエーミールに贈られたこと。カフェで出てきたケーキの美しかったこと。占いの館で起きたこと。
お互いに今日あった出来事をいろいろとふたりで飽きずに話した。
エラとのお揃いのブレスレットも無事に手渡せて、ふたりでその腕につけて赤と緑の石を見せあったりもした。
おしゃべりは尽きないようで、やがてリーゼロッテの瞼はいつの間にか閉じてしまう。その様子をエラはしあわせそうに見守りながら、自身も深い眠りについた。