氷の王子と消えた託宣 -龍の託宣2-
「少しお食べになったら、湯あみもなさいませんかぁ? この部屋には豪華なお風呂がついておりますのでぇ、入らない手はございませんよぅ」
ベッティにすすめられて、リーゼロッテは素直に汗を流すことにした。
夜着のまま風呂場に移動すると、そこは公衆浴場のようなだだっ広さだった。タイル張りの床、くつろげる豪華な椅子とテーブル、泳げそうな大きな浴槽にはなみなみと湯が張られ、壁に備え付けられた龍の口からは、じょぼじょぼと湯があふれ出している。
(お、大江〇温泉も顔負けだわ……)
湯あみ用のガウンを羽織り、リーゼロッテは湯煙の中へ足を踏み入れた。
「リーゼロッテ様ぁ、まずは髪から洗いましょうかぁ。さあこちらにおかけになってくださいぃ」
ニコニコ顔のベッティに寝そべるタイプの椅子を指さされ、リーゼロッテは首を振った。
「いえ、髪は自分で洗えるから大丈夫よ」
長い髪を洗うのはなかなか手間だが、エラがいないときはいつも自分ひとりで洗っている。だが、リーゼロッテがそう言うなり、ベッティの表情が一変した。突然、黒い笑みを向けられ、リーゼロッテは思わず一歩後ずさる。
「リーゼロッテ様ぁ? まずは髪から、洗いましょうねぇ?」
有無を言わさず手を引かれ、椅子に座らされる。そのまま仰向けにされると、ベッティはリーゼロッテの髪にやさしく湯をかけた。
(あ……この体勢、美容院にいるみたい)
椅子からはみ出した頭の先がちょうど桶になっている。仰向けた首もいい感じの枕があって、とても快適だ。
「うふふぅ~、リーゼロッテ様の髪はなかなか触らせてもらえなくてぇ、ベッティずっと悔しかったんですよぅ。ああ、このすべらかな手触りぃ、ううぅんたまんないぃ」
ベッティが上機嫌でリーゼロッテの髪を洗っていく。その手つきが心地よくて、また眠ってしまいそうだ。ベッティのゴールデンフィンガーにされるがままになって、リーゼロッテは大満足で湯あみを終えた。
ベッティにすすめられて、リーゼロッテは素直に汗を流すことにした。
夜着のまま風呂場に移動すると、そこは公衆浴場のようなだだっ広さだった。タイル張りの床、くつろげる豪華な椅子とテーブル、泳げそうな大きな浴槽にはなみなみと湯が張られ、壁に備え付けられた龍の口からは、じょぼじょぼと湯があふれ出している。
(お、大江〇温泉も顔負けだわ……)
湯あみ用のガウンを羽織り、リーゼロッテは湯煙の中へ足を踏み入れた。
「リーゼロッテ様ぁ、まずは髪から洗いましょうかぁ。さあこちらにおかけになってくださいぃ」
ニコニコ顔のベッティに寝そべるタイプの椅子を指さされ、リーゼロッテは首を振った。
「いえ、髪は自分で洗えるから大丈夫よ」
長い髪を洗うのはなかなか手間だが、エラがいないときはいつも自分ひとりで洗っている。だが、リーゼロッテがそう言うなり、ベッティの表情が一変した。突然、黒い笑みを向けられ、リーゼロッテは思わず一歩後ずさる。
「リーゼロッテ様ぁ? まずは髪から、洗いましょうねぇ?」
有無を言わさず手を引かれ、椅子に座らされる。そのまま仰向けにされると、ベッティはリーゼロッテの髪にやさしく湯をかけた。
(あ……この体勢、美容院にいるみたい)
椅子からはみ出した頭の先がちょうど桶になっている。仰向けた首もいい感じの枕があって、とても快適だ。
「うふふぅ~、リーゼロッテ様の髪はなかなか触らせてもらえなくてぇ、ベッティずっと悔しかったんですよぅ。ああ、このすべらかな手触りぃ、ううぅんたまんないぃ」
ベッティが上機嫌でリーゼロッテの髪を洗っていく。その手つきが心地よくて、また眠ってしまいそうだ。ベッティのゴールデンフィンガーにされるがままになって、リーゼロッテは大満足で湯あみを終えた。