さくらびと。 恋 番外編(3)

第4章 2年後の春。

あれから2年後ーー






また、桜の季節がめぐってきた。





春になると、また新しい看護職員も増えていた。


新人看護師の歓迎会が意外にも賑わっていた。








ホテルの宴会場を借り切った会場には、普段あまり交流のない他部署のスタッフも含め多くの人が集まっている。








テーブル席に分かれて乾杯の音頭が終わると、自然と各グループに別れていった。






「桜井さーん、こっちこっち。」






同僚看護師の吉岡さんが手招きする方へ行くと、蕾は窓際の席に案内された。




遠めの対角線上に有澤先生が座っているのが見える。










予想通り、彼の周りには若い看護師達や他の科の先生とで盛り上がっていた。








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