寡黙な公爵と託宣の涙 -龍の託宣3-
玉ねぎの甘味がやさしいスープだ。ベーコンが生み出すコクとのバランスも絶妙で、何杯でもいけてしまいそうなおいしさだ。
「白身魚のポワレでございます。こちらはレモンと香草を使って爽やかな口当たりに仕上げております」
次に出てきたのは口直しのソルベだった。しゃりとした舌触りとともに、甘い香りが鼻から抜けていく。
「これは桃のソルベかしら?」
「さすがはリーゼロッテ様。おっしゃる通りでございます」
いたく感動したように料理長が相槌を打つ。その様子をリーゼロッテは少しすまなそうに見上げた。
「いつもおいしいものを用意してくれて本当にありがとう」
「そのようなお言葉、勿体のうございます! わたしどもシェフは、おいしく食べていただけることが至上のよろこび。お礼を申し上げたいのはむしろわたしどもでございます」
「でも今日は突然無理を言ったでしょう?」
「とんでもございません。普段から旦那様は、合間に食べられる簡単な料理をご希望なさいますので、リーゼロッテ様が公爵家に来ていただいてからというもの、厨房は活気に満ちております。旦那様が爵位を継がれてからは、茶会や夜会を催すこともございませんでした。リーゼロッテ様のお茶会では力の限りを尽くして、もてなしの料理をご用意させていただきます」
料理長が深々と頭を下げると、後ろで見守っていた他のシェフたちも同様にリーゼロッテへと頭を垂れた。
「そんな、頭を上げて。わたくしもみなの作る料理が毎日楽しみなの。本当にいつもありがとう」
そう言って微笑むと、周囲のシェフたちが感激で目を潤ませた。
「次はメインディッシュね。ふふ、どんなお料理が出てくるか楽しみだわ」
料理長の目配せで、肉料理が運ばれてくる。
「本日のアントレは、牛フィレのステーキ赤ワイン仕立てでございます」
やわらかく煮こまれた牛肉とコクのある赤ワインソースの相性は抜群で、つぶ胡椒のぴりりとしたアクセントがこれまた絶品だ。へにゃりと相好を崩しながら、リーゼロッテは時間をかけてその味を堪能した。
バゲットとサラダを食した後、艶やかなチョコでコーティングされたホールケーキが運ばれてきた。
「白身魚のポワレでございます。こちらはレモンと香草を使って爽やかな口当たりに仕上げております」
次に出てきたのは口直しのソルベだった。しゃりとした舌触りとともに、甘い香りが鼻から抜けていく。
「これは桃のソルベかしら?」
「さすがはリーゼロッテ様。おっしゃる通りでございます」
いたく感動したように料理長が相槌を打つ。その様子をリーゼロッテは少しすまなそうに見上げた。
「いつもおいしいものを用意してくれて本当にありがとう」
「そのようなお言葉、勿体のうございます! わたしどもシェフは、おいしく食べていただけることが至上のよろこび。お礼を申し上げたいのはむしろわたしどもでございます」
「でも今日は突然無理を言ったでしょう?」
「とんでもございません。普段から旦那様は、合間に食べられる簡単な料理をご希望なさいますので、リーゼロッテ様が公爵家に来ていただいてからというもの、厨房は活気に満ちております。旦那様が爵位を継がれてからは、茶会や夜会を催すこともございませんでした。リーゼロッテ様のお茶会では力の限りを尽くして、もてなしの料理をご用意させていただきます」
料理長が深々と頭を下げると、後ろで見守っていた他のシェフたちも同様にリーゼロッテへと頭を垂れた。
「そんな、頭を上げて。わたくしもみなの作る料理が毎日楽しみなの。本当にいつもありがとう」
そう言って微笑むと、周囲のシェフたちが感激で目を潤ませた。
「次はメインディッシュね。ふふ、どんなお料理が出てくるか楽しみだわ」
料理長の目配せで、肉料理が運ばれてくる。
「本日のアントレは、牛フィレのステーキ赤ワイン仕立てでございます」
やわらかく煮こまれた牛肉とコクのある赤ワインソースの相性は抜群で、つぶ胡椒のぴりりとしたアクセントがこれまた絶品だ。へにゃりと相好を崩しながら、リーゼロッテは時間をかけてその味を堪能した。
バゲットとサラダを食した後、艶やかなチョコでコーティングされたホールケーキが運ばれてきた。