【コンテスト用短編作品】すれ違いだらけの婚約関係は、3年越しのファーストキスでやり直しましょう ~御曹司である婚約者が嫉妬深いなんて聞いてません!!~
リビングのソファーに腰掛け、ぼーっとする。何かを考えている方がしんどかった。
謝るだけ謝って、あとは彼に任せよう。こんな条件の悪い女じゃなくても、彼なら選び放題だろうし。
(…何で昨日、あんなことを言ったんだろう)
酔っていたし、ストレスもあった。でもその結果にしては、些か変だ。
『桃華はさ、その人とどうなりたいの?』
楓の言葉を思い出す。
どうなりたい、か。
(…そんなの、分からないよ)
でも、髪を乾かされている時に、他にも女性がいるのかな、と思ったらモヤモヤした。嫉妬ではなく、苛立ちに似た感情が浮かんだ気がする。
「…難しいなぁ」
そう呟いた時、扉がガチャリと開いた。そこに、不機嫌そうな顔をした高見さんがいた。