逃亡した帝国の公女は2人の王子に溺愛される。
「皇族の血が濃い紫色の瞳の色はアメジストのような色と表現されるわ、正体を疑われたら私の瞳の色はロードライトガーネットですとでも言っておきなさいな」
彼女は全く怒っていないようだった。
私はその様子に胸を撫で下ろした。
初めて人から嫌われたくない、好かれたいと思っている自分に気がついた。
私は普段すぐに怒鳴り散らす人間に囲まれているから落ち着いた彼女の態度に慣れない。
何だか一緒にいて心臓をくすぐられているような柔らかさと気恥ずかしさを感じる。
思い返せば、彼女が私に対して準備したものを何一つ受け入れていない。
彼女は気を悪くしていないかが気になってしまう。
「ロードなんとかなんてみんな知らないと思います。宝石ですか?紫陽花色の瞳と言うので大丈夫です。私の髪の色も紫陽花色ですので⋯⋯」
また彼女の提案を断ってしまった。
彼女は穏やかな顔で私の返答を聞いている。
本当になぜ彼女はまったく怒らないのだろう。
「ふふ、紫陽花色ね。たくさんの色があってとても素敵な表現だわ。サム国の国花だし良い答え方だと思う。それから、困ったことがあっても帝国にいる私はあなたを助けることができないわ。困った時はこちらを頼りなさい。それから、ここから近い孤児院の地図も書くわ」
彼女はさっと地図を書くと私に紙を握らせてきた。
「あの、ここまでしてもらったので何かお礼がしたいのですが⋯⋯」
私は彼女にお礼をしたいと申し出た。
心が彼女に好かれたいと叫んでいる。
お礼をしたら、彼女から良い子だと思われるのではないだろうかという邪な考えまで生まれている。
「エレノア、あなたがそう思っている時点で十分よ。今、私に好意を持っているでしょう。私に好かれたいと思ってるわね。私が男だったらどうするの? 彼に好かれたいと思った時点で魅了の力が発動するわよ。彼が純粋な人だったら精神を殺す。誰にも期待しないあなたが、いつか誰かに期待する日が来るわ油断しないでね。人に期待しないからあなたは魅了の力をコントロールできているの。それでは健闘を祈るわ」
彼女に自分の好意と考えを読まれたことに気恥ずかしくなった。
彼女の残した言葉の意味を私はこの時は理解できなかったが、後にその恐ろしさを理解することになる。
彼女は全く怒っていないようだった。
私はその様子に胸を撫で下ろした。
初めて人から嫌われたくない、好かれたいと思っている自分に気がついた。
私は普段すぐに怒鳴り散らす人間に囲まれているから落ち着いた彼女の態度に慣れない。
何だか一緒にいて心臓をくすぐられているような柔らかさと気恥ずかしさを感じる。
思い返せば、彼女が私に対して準備したものを何一つ受け入れていない。
彼女は気を悪くしていないかが気になってしまう。
「ロードなんとかなんてみんな知らないと思います。宝石ですか?紫陽花色の瞳と言うので大丈夫です。私の髪の色も紫陽花色ですので⋯⋯」
また彼女の提案を断ってしまった。
彼女は穏やかな顔で私の返答を聞いている。
本当になぜ彼女はまったく怒らないのだろう。
「ふふ、紫陽花色ね。たくさんの色があってとても素敵な表現だわ。サム国の国花だし良い答え方だと思う。それから、困ったことがあっても帝国にいる私はあなたを助けることができないわ。困った時はこちらを頼りなさい。それから、ここから近い孤児院の地図も書くわ」
彼女はさっと地図を書くと私に紙を握らせてきた。
「あの、ここまでしてもらったので何かお礼がしたいのですが⋯⋯」
私は彼女にお礼をしたいと申し出た。
心が彼女に好かれたいと叫んでいる。
お礼をしたら、彼女から良い子だと思われるのではないだろうかという邪な考えまで生まれている。
「エレノア、あなたがそう思っている時点で十分よ。今、私に好意を持っているでしょう。私に好かれたいと思ってるわね。私が男だったらどうするの? 彼に好かれたいと思った時点で魅了の力が発動するわよ。彼が純粋な人だったら精神を殺す。誰にも期待しないあなたが、いつか誰かに期待する日が来るわ油断しないでね。人に期待しないからあなたは魅了の力をコントロールできているの。それでは健闘を祈るわ」
彼女に自分の好意と考えを読まれたことに気恥ずかしくなった。
彼女の残した言葉の意味を私はこの時は理解できなかったが、後にその恐ろしさを理解することになる。