宿命の王女と身代わりの託宣 -龍の託宣4-
     ◇
 遠くに弔いの鐘を聞きながら、リーゼロッテは格子の窓から雪が降りつもる外を眺めていた。

 この部屋に連れてこられてから、もう幾日過ぎただろうか。頭巾の神官が朝夕二回、食事を差し入れに来るだけで、あとはずっとひとりきりだ。
 神官は幾人かいるようで、背丈格好がそれぞれ違っていた。だがあの日以来、問いかけても誰も口を開こうとはしなかった。

 食事にもろくに手をつけずに、そのまま下げられる日々が続いている。怖くて、不安で、悲しくて、こんなときに食欲などわくはずもなかった。

 舞い落ちる雪の空を見上げ、リーゼロッテは胸の守り石を無意識に握りしめた。

「ジークヴァルト様……」

 今頃はフーゲンベルク家で一緒に過ごしているはずだった。名前を口にしただけで、涙がとめどなく溢れだす。

(今すぐ、会いたい――)







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