これは形だけの結婚ですので!~剛腕パイロットは初恋のカタブツ妻を容赦なく溺愛する~【愛され最強ヒロインシリーズ】
「ちびのときはそうでもなかったのにな」
「さかのぼりすぎです」


あの頃は、物知りの彼を尊敬のまなざしでいつも見ていて、うんうんと従うほうだった。

いつからこんな性格になったのか思い出せない。


「そう? だけど、いくら王子さまでも、高村は女の子なんだ。修羅場になるとわかってて、男のところにひとりでつっこむな」
「でも、空港内なら――」
「ダメだ」


反論しようとしたら、にらまれてしまった。


「その場はそれで済むかもしれない。そのあと逆恨みされたらどうするんだ?」


たしかに一理ある。

優の話を聞いて頭に血が上り、うまくお金も返してもらえて、きれいさっぱり終わりになるケースしか想定していなかった。

即断即決のよくないところだ。


「ですけど、風間さんは全然関係ないですし、ご迷惑をおかけするわけには……」

「そんなことを言ったら、高村だって関係ないじゃないか。先輩だから動くんだろ? だったら俺も同僚だから動く」


正直助かるけれど、本当に頼ってもいいのだろうか。

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