これは形だけの結婚ですので!~剛腕パイロットは初恋のカタブツ妻を容赦なく溺愛する~【愛され最強ヒロインシリーズ】
「こちらこそ、よろしくお願いします」


私たちは彼らパイロットに全幅の信頼を寄せ、命を預けている。

それは、彼らがどれだけ厳しい訓練を積んでいるのか知っているからだ。

ホテルまで帰ると、彼はご丁寧に私が宿泊している階まで見送ってくれた。


「ゆっくり寝ろよ」
「はい。ごちそうさまでした。おやすみなさい」


エレベーターを降りて頭を下げると、彼は軽く手を上げてから扉を閉めた。


「おごってもらっちゃった」


私が恐縮すると牛丼くらいと笑っていたけれど、今度なにかお返しをしよう。

とはいえ、私も風間さんもスケジュールは変則的で、次はいつ同じフライトになれるのかまったくわからない。


「あ、スケジュール……」


もらえるんだった。

きっと風間さんにあこがれる同僚たちが喉から手が出るほど欲しいものだ。
偶然を装って接触できるし。


女子高時代、他校の男子を好きになった友達のために、私がいろいろ案を練った。

< 32 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop