恋は、苦くて甘い
それから、席を移動して本当に海翔の隣なんだと実感した。

「はい、それではこのクラス最初の席替えなので、隣近所と自己紹介してくださーい」

先生はタイマーを3分に設定した。

右を向くと、海翔がまっすぐこちらを向いていた。

「美咲、ごめん、なんか急に塩対応しちゃって」

「ううん、いいの。私も、落ち込んでる人に問い詰めるようなことしちゃってごめんね、」

「いや、美咲はあやまんなくていい。俺が原因だから。」

「海翔、なんか思い悩んでることあったら私に相談していいよ」

思わず、言ってしまった。本当は心の奥にしまってあった感情。

「ありがとう、でも、今は言えないかな」

海翔は無理して笑顔を作っていた。

ピピピッ ピピピッ ピピピッ

タイマーが鳴り、海翔との会話が終わった。

もう少し、あと少しだけ話していたかった。




こんな感情、はじめて。
< 10 / 21 >

この作品をシェア

pagetop