Semisweet.
「…あんた外嫌いじゃん。」

「それはそう。」


 指摘した瞬間思い切り嫌そうな顔をしていて思わず笑ってしまう。

 外嫌いなのに私が好きだからと思って考えて提案してくれたのかもしれない。

 よくキャンプは良いよ!とか話をしていたけど、瑞野は外で何かをするくらいなら家の中でだらだらしていたいとかそんな事を言っていた気がする。


「でも、もし菜穂がお弁当とか作ってきてくれたらすげぇ楽しみかも。」

「図々しいな!」


 提案してきといてお弁当を作って来いと遠回しにお願いしてきているこの男。そのお願いの仕方は可愛い気がしないでもない。

 料理は元カレの家に泊まった時とかで良くしていたし、自炊もするからするけどお弁当は滅多に作らない。

 お昼なんて時々外に食べに行くのか、おにぎりを握って済ませる事が多い。

 ピクニックとかそう言うの好きだから、考えて提案してくれたのは少し嬉しかったかもしれない。


「じゃあ、午前中から昼はピクニックにして、午後からはあんたが好きな事しようよ。」

「え?」

「一緒に出掛けるなら2人で楽しかったってならないと意味が無いでしょ。」


 そう言って瑞野の気が抜けた瞬間にミルクティーを奪ってそのまま開けて口を付ける。

 てっきり何か言われると思っていたのに何も言葉は飛んでこなくて、瑞野の方を見ると片手で額を抑えていた。


「あー…、本当、そういうところ…。」

「何が?」

「何でもない。じゃあ月曜日、午前中から出掛けよ。午後からのは考えとく。」

「え、うん。」


 様子が変な瑞野の背を見送った。

 瑞野が変なのは今に始まった事では無いかもしれないけど、最近の瑞野は一段と変だ。
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