双子の悪女の身代わり〜実は私が創世の聖女です〜
19.本当はすごく良かったの。
お昼の後は、いつものようにクレアラ王妃と楽しいティータイムを過ごした。
クレアラ王妃はとても優しいお顔をしたふくよかな方だった。
「アリアドネは本当にお菓子が好きね」
「申し訳ございません。食べ過ぎですよね。でも、こんな美味しいお菓子食べたことがなくて」
私が今食べているのはクッキーだ。
でも、シャリレーン王国で食べている薄味でバリバリのものとは全然違った。
甘くてサクサクな食感をしていて、とても美味しかった。
ルドナ王国での生活のように暴力を振るわれ続けることもない。
穏やかな日々の中で、シャリレーン王国では手に入らなかった書物も読めた。
私は毎日のようにクレアラ王妃とお茶をして、沢山の話をした。
彼女は両親を失った私を娘のように可愛がってくれた。
実際に私と彼女は親子ほどの歳が離れていた。
「お菓子は、私の主食ですもの。いつも、こだわってパレーシア帝国から輸入しているの。帝国のものは本当に何もかも一流ね」
クレアラ王妃の言葉に、メイドが「こちらもパレーシア王国から取り寄せたものです」と呟きながら真っ赤なお茶を入れる。
「このお茶も美味しいです。このような色のお茶を見るのは初めてです」
「ハイビスカスティーでございます」
メイドの言葉に驚いてしまった。
ハイビスカスといえば温かい気候の土地に咲く花だ。
(お花もお茶になったりするのね⋯⋯)
バタン!
「クレアラ、アリアドネ、よく聞け! 明日、パレーシア帝国のクリス・パレーシア第1皇子がお見えになることになったぞ」
ノックもせずに入ってきたバルトネ国王の言葉に、クレアラ王妃もメイドも感嘆の声をあげた。
「帝国の皇子殿下がわざわざお見えになるなんて、何か新しい条約でもお結びになるんですか?」
「殿下はアリアドネと遊びたいとおっしゃっておられる。わざわざ、お忍びでいらっしゃるんだ。お前は遠路はるばるいらっしゃってくださった殿下の夜のお相手をしなさい」
私の質問にバルトネ国王は信じられないような事を言ってきた。
クレアラ王妃はとても優しいお顔をしたふくよかな方だった。
「アリアドネは本当にお菓子が好きね」
「申し訳ございません。食べ過ぎですよね。でも、こんな美味しいお菓子食べたことがなくて」
私が今食べているのはクッキーだ。
でも、シャリレーン王国で食べている薄味でバリバリのものとは全然違った。
甘くてサクサクな食感をしていて、とても美味しかった。
ルドナ王国での生活のように暴力を振るわれ続けることもない。
穏やかな日々の中で、シャリレーン王国では手に入らなかった書物も読めた。
私は毎日のようにクレアラ王妃とお茶をして、沢山の話をした。
彼女は両親を失った私を娘のように可愛がってくれた。
実際に私と彼女は親子ほどの歳が離れていた。
「お菓子は、私の主食ですもの。いつも、こだわってパレーシア帝国から輸入しているの。帝国のものは本当に何もかも一流ね」
クレアラ王妃の言葉に、メイドが「こちらもパレーシア王国から取り寄せたものです」と呟きながら真っ赤なお茶を入れる。
「このお茶も美味しいです。このような色のお茶を見るのは初めてです」
「ハイビスカスティーでございます」
メイドの言葉に驚いてしまった。
ハイビスカスといえば温かい気候の土地に咲く花だ。
(お花もお茶になったりするのね⋯⋯)
バタン!
「クレアラ、アリアドネ、よく聞け! 明日、パレーシア帝国のクリス・パレーシア第1皇子がお見えになることになったぞ」
ノックもせずに入ってきたバルトネ国王の言葉に、クレアラ王妃もメイドも感嘆の声をあげた。
「帝国の皇子殿下がわざわざお見えになるなんて、何か新しい条約でもお結びになるんですか?」
「殿下はアリアドネと遊びたいとおっしゃっておられる。わざわざ、お忍びでいらっしゃるんだ。お前は遠路はるばるいらっしゃってくださった殿下の夜のお相手をしなさい」
私の質問にバルトネ国王は信じられないような事を言ってきた。