双子の悪女の身代わり〜実は私が創世の聖女です〜
彼は私が聞かない限り、何も言葉を発しない。
それなのに、まるで長年言いたかった事を伝えたように妹の生存報告をしている。
よく考えれば、シャリレーン教の申し子であるモンスラダ侯爵が王族を捨てられる訳がない。
モンスラダ侯爵が捨てられるとしたら、天罰がくだっても惜しくない使えない息子だ。
おそらくケントリンが私の妹を捨てに行っている。
「私の妹はどんな名前で過ごしているの? どこに住んでいるのかしら」
「名前はカリン、孤児院で育っています」
私は彼の言葉に、頭がくらくらした。
「カリン」なんて名前は、シャリレーン王国では犬猫につける名前だ。
「ケントリン! どうして、もっと教養のある人のところに私の妹を預けなかったのよ」
私の言葉にケントリンが目を白黒させている。
「姫様、私は言いつけ通り路上にカリン王女を捨てました。するとミレイアという女が、天使のようなこの子を捨てるなんて天罰がくだるわよと言って王女殿下を連れ去ったのです」
私は天罰という言葉に身震いした。
(聖女を捨てたから、こんな風になったの?)
「ミレイアが孤児院の経営者だったの?」
「違います。カリン王女殿下を育てていたら、王女殿下が孤児を沢山連れてきて、いつの間にか孤児院を創設していたとおっしゃってました」
私はカリンが神より愛されている聖女だと確信した。
「孤児院の環境はどんな感じ? カリンには会えたの?」
「1日1食で、服は季節ごとに2着です。カリン王女は痩せ細った体で子供たちと雪遊びをしてました」
それなのに、まるで長年言いたかった事を伝えたように妹の生存報告をしている。
よく考えれば、シャリレーン教の申し子であるモンスラダ侯爵が王族を捨てられる訳がない。
モンスラダ侯爵が捨てられるとしたら、天罰がくだっても惜しくない使えない息子だ。
おそらくケントリンが私の妹を捨てに行っている。
「私の妹はどんな名前で過ごしているの? どこに住んでいるのかしら」
「名前はカリン、孤児院で育っています」
私は彼の言葉に、頭がくらくらした。
「カリン」なんて名前は、シャリレーン王国では犬猫につける名前だ。
「ケントリン! どうして、もっと教養のある人のところに私の妹を預けなかったのよ」
私の言葉にケントリンが目を白黒させている。
「姫様、私は言いつけ通り路上にカリン王女を捨てました。するとミレイアという女が、天使のようなこの子を捨てるなんて天罰がくだるわよと言って王女殿下を連れ去ったのです」
私は天罰という言葉に身震いした。
(聖女を捨てたから、こんな風になったの?)
「ミレイアが孤児院の経営者だったの?」
「違います。カリン王女殿下を育てていたら、王女殿下が孤児を沢山連れてきて、いつの間にか孤児院を創設していたとおっしゃってました」
私はカリンが神より愛されている聖女だと確信した。
「孤児院の環境はどんな感じ? カリンには会えたの?」
「1日1食で、服は季節ごとに2着です。カリン王女は痩せ細った体で子供たちと雪遊びをしてました」