Happily ever after
男子校育ち、家族構成は弟2人、職場は9割以上男性と、健吾は男社会しか知らない。
だからか、たまにデリカシーに欠けた発言をしてしまう。
女性の発する言葉からその真意を汲み取るのも苦手だ。
あらぬ誤解を生んだりしない為、健吾が編み出した処世術は〝なんでもオープンに話すこと〟だった。
「すみません優子さん。俺、女性と接したことがほぼ無いからか、気持ちを察したりって苦手なんです。自分がはっきりモノを言うことに抵抗が無いからか、どうにも頭が回らなくて……だから単刀直入に聞きます。好きだって言ったの、迷惑でしたか?」
「ん?え?なんで?」
素でわからないのか、優子は目を丸くしている。
しかも口調まで崩れている。
そのリアクションを見る限りは、まだ望みはありそうだ。
「待つのが嫌になったら、って、昨日告白したばかりなのにそう言ってくるということは、返事をしたくないのかなって思ったんです。俺に諦めて欲しいのかなと。勢いに流されて検討すると言っただけなら、遠慮なく断ってください。もしそこまで深い意図が無いのなら、今後は他の人を見つけろだなんて言わないでください」


