執拗に愛されて、愛して
 2時間後、打ち合わせを無事に終えて、車で家まで送ってもらった。帰りは打ち合わせが上手く行ったこともあって終始和やかな雰囲気で戻ってくることが出来た。


「何もなく済んで良かったね!明日出社してから内容はまとめて、メールで送信するね。」

「滅茶苦茶助かる。それじゃ、また明日な。朝比奈。」

「また明日。」


 休日に急に仕事になって、終わらせられた達成感もあったけど、その前に色々あり過ぎて身体が重たく、疲労感を訴えていた。「…はあ、疲れた。」と、思わずそう零してしまうほどに。

 本当に昨日から今日まで色々あった。雅の事に対する悩みと、佐久間くんからの気持ち。気にしなければいいのかもしれないけれど、気持ちを知ってしまってから気にしないなんて無理だ。

 それにずっと仕事が好きだったから、それ以外の事に目を向けていなくて佐久間くんからの気持ちにもかなり鈍感になってしまっていて、はっきり言われるまで分からなかった。

 自分も傷付いて傷付けて、相手の事を考え過ぎて苦しくなって、やはり恋ってどこまでも面倒だと思う。だから無理に蓋をしてきたのに。

 軽く溜息を吐いて、重たい足取りで雅が待つ自分の部屋へと向かって行った。
< 136 / 331 >

この作品をシェア

pagetop