執拗に愛されて、愛して
「というか、どう話し合うつもりですか?」

「正直に話すわよ。きっと喧嘩はするでしょうけどね。」


 そう言って笑うと堤くんは理解に苦しむと言った表情をしてこちらを見ている。


「喧嘩するって分かっているのに話し合い…ですか?それで別れる危険性とか考えたら怖くないですか?」

「大丈夫よ。喧嘩なんかで別れないから。」


 そう自信満々に答えて、お昼を食べ進める。

 何度も喧嘩をしてきたし、むしろ私達はこういうぶつかり合い方しか知らないから、これ以外で仲直りは出来ない。

 むしろ何も話せないままお互い理解出来ないと遠ざかっていくことの方が怖い。


「…僕も、どうせ分かり合えないって決めてきたけど、もっとちゃんと話せばよかったのかなって、思います。だから、朝比奈さんすごく格好良いです。」

「…ありがとう。格好良いって言われるの凄く嬉しい。」


 人から格好良い人間だと言われるのは凄く嬉しい。

 今まで生きてきて綺麗だとか可愛いだとかそんな言葉を掛けてもらったけれど、こんな言葉はあいつからだけで十分だから。
< 180 / 331 >

この作品をシェア

pagetop