執拗に愛されて、愛して
「で?俺というものがありながら、他の男と一緒に飯に行ってる事に対して言い訳ある?聞いてやらないこともないけど。」

「…あの子彼女いるんだから。変な事考えないでよ。」

「恋愛なんてお互い恋人がいても関係無い奴関係無いだろ。」

「だとしても!きちんとこの指輪着けてアピールしてるから、少しは信用して。」


 そう言いながら指輪を見せて顔を逸らす。奴が今どんな表情をしてこの状況を見ているのかは知らないけれど、きちんと職場にも着けて行っているし、どういう意味なのか忘れていないと言うのを伝えたかった。

 雅は私の顔を向けさせると、優しく額に口付けてくる。さっきから外なのにアラサー2人がいちゃついているなんて恥ずかしい。


「ちょっと、ここ外だし私が住んでるマンション前なの!」

「大丈夫、誰も気にしてねぇって。」

「あんたはここで暮らしてないからそんなこと言えるのよ!」


 バカみたいなことを言う雅にツッコむと楽しそうに笑って肩を抱いてきてマンションの中へと促す。

 人の家なのに遠慮なく上がり込もうとして来ているの図々しいけど、こんな所で帰すなんて野暮な事をする気は私も無かった。
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