執拗に愛されて、愛して
「ちゃんと遠距離恋愛が終わったら話し合うつもりなんです。まだお義母さんと呼べなさそうですね。」

「…心配で口うるさく言ってごめんなさいね。正直、またダメになったらって思って。」

「全然俺は大丈夫です。夏帆さんもちょっと不安定になってるだけなんで。」


 そう言いながら「な?」と顔を覗き込んできたけど、その表情はあまりいい物では無かった。うちの両親の前だから辛うじて笑顔を保っているだけなのが伝わってくる。

 何か言いたい事がある様で「少し頭を冷やしてくる」と言葉にしてその場から立ち上がり離れた。

 過保護な母親にも本当に時々うんざりする。

 部屋に先に戻ってベッドに座ると、その後に続いて雅も入ってくるなりドアを閉めてそのままドアに凭れ掛かって腕を組む。雅が何を言い出すのか最初は待っていたけど、中々言葉を発さない。

 それを待っている間に痺れを切らして「何。」と言葉を掛けた。


「俺も聞きたくなっただけ。今後の事、夏帆がどう思ってるのか。」

「…今そんな話しないで。実家でしなくて良いでしょ。」

「こういうタイミングがないと、今は仕事が忙しいのとか言って逃げる癖に今度は実家でそんな話しないで?本当どこまで自分勝手なんだか。さっきだって、俺がフォローしなきゃどうなってたか。」

「それは感謝してる。だけど今はやめて。」


 こんな所まで来て母親に続き雅とも喧嘩はしたくない。
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