執拗に愛されて、愛して
「暇よね。今日、私のストレス発散に付き合ってくれない?」

『仕事だっつったろ。聞けよ。』


 そんな雅のツッコミは当然聞いていないし、聞くつもりも無い。今日の予定では、もう雅を連れて行くことを勝手に私の中で決定事項にしていたからだ。


「付き合ってくれたら今日のご飯も夜のバーも私の奢り。好きなだけ食べさせてあげるし、好きなだけ飲ませてあげる。」

『…同伴?』

「ホストだったのあんた。」


 さっきまでストレスで胃が痛かったけど、雅と話している内に少しずつマシになってくる。何も気を遣わなくて良くて、気楽に接してくれるこの男だからなのかは分からないけれど。


『今から用意しても時間かかるわ。今から送る住所まで迎えに来てくんね?』

「図々しい男ね、私の方が時間掛かるわよ。今から用意だもの。」

『何でだよ、誘って来といて。とりあえず来て。送っとくから。』


 そう言って一方的に電話を切られた。
 
 人の話を聞いてないだなんてあんたが言えた事じゃないでしょうに。そう考えながら、軽く溜息を吐いて私も準備を始める。
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