執拗に愛されて、愛して
「今夏帆ちゃんは雅と一緒に住んでるの?」

「そうだよ。」

「そっか、結婚とかも近々?」

「まあ…、うん。」


 煮え切らない返事の私に玲くんは首を傾げていた。帰ってきたら結婚なんて話は当然出ていたから話はした。


『はあ?待ってほしいって言った?今。』

『ほ、ほら、帰ってきて昇進でしょ?まだ仕事忙しくなるし、それが落ち着くまで少し待ってほしいのよ。もう少しだけ良いでしょ?』


 雅が呆れた様な表情をして、私から顔を逸らす。

 ずっと戻ってきたらという話はあったけど、本社に戻ってきてすぐに結婚しますと言うのも、どうかという考えがどうしても拭えず、結婚の時期を先延ばしにしてもらった。

 その場で喧嘩はしなかったけれど、雅がその事を不服に思っている事は分かる。だけど、その態度だけでこの考えを改めようとは思わなかった。

 そして今に至り、雅は態度には出していないけど、きっと今も納得しているわけでは無い。


「…何か俺まずいこと聞いた?」

「間違いなく俺の地雷は踏んだ。」

「雅の地雷ならいいか。」

「ふざけんなカス。」

「クズが人の事カス呼ばわりすんじゃないわよ。」

「ややこしいから入ってくんな、おめぇはよ。」


 3人で話すといつもコントみたいになってしまうのは何故なのか。
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