執拗に愛されて、愛して
「ごめんな。」


 まさかの謝罪の言葉に少し驚いた。先程の問い掛けに答えなかったからこのタイミングで反応できず、雅が何を話しだすのかそのまま待っていた。

 どうして今雅が謝りだしたのか分からない。今回に関して間違いなく悪かったのは私なのに、謝罪の言葉をどう受け取ればいいのか分からなかった。

 聞きたい事は山ほどあるのに、どうして寝たフリしちゃったんだろう。


「夏帆が仕事大事にしてるって分かってたのに、イライラしてちゃんとわかってやれなかった。」


 どうしてそんなことをこんなタイミングで言ってくるのか。言い返したいのに何も言い返せない。

 もういっそ起きてしまおうか悩んでいると、突然身体を仰向けにさせられてその上に乗っかってくる。驚いて目を見開いて雅を見ていると、笑みを見せていた。


「やっぱ狸寝入りしてた。」

「気付いてたの?」

「気付くだろ。悪趣味だな。」


 上に居る雅の身体をグッと押して座らせる。この状態で冷静に話など出来るはずがないから、まずは一旦ベッドサイドに座った。
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