執拗に愛されて、愛して
「まず、俺と雅が大学一緒なのは知ってる?」

「え…、知らない。友達でって言うのは聞いていたけど…。」

「雅が彼女出来たって大騒ぎだったからあの当時。当然俺の耳にも届いてたし、大学時代からそれなりに仲良かったから。」

「ええ…、てか私が玲くん程のイケメン見逃すはず無いのに、大学同じなの!?」

「俺は目立つ方じゃなかったから。」


 そんなわけないだろ、そんな綺麗な顔してるくせに。と言いたかったけれど口を噤む。

 その時の玲くんの事を知らないけれど、雅に負けないくらいには目を引く容姿をしているのだから、絶対モテていたと思う。入学時代から雅と付き合っていたから確かに周りの男性に目をやる暇も無かったのは事実だけれど。


「名前も知ってたから、朝比奈 夏帆って名前を聞いた時にこんな奇跡あるんだなって思った。」

「…だから地元がこの辺かとか、あの時聞いてきたの?」

「そうだね。もしかしたら同姓同名の違う人かもって思ったし。」


 全て納得した。今思えば玲くんはあまり人の事を詮索するタイプでは無いのに、地元がどこかなんて聞いてきたのは変だった。


「雅、大学の時私の話してたんだ。」

「そりゃ、飽きる程聞かされた。名前も覚えるくらい。」


 玲くんが揶揄う様に言っているのを私は少しだけ笑う。
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