執拗に愛されて、愛して
 翌日、結局あれから雅とは一言も話さず、4つ衣装を決めた。

 それどころかここに来るまでも無言で、一切話していない。

 1つは和風で彩打掛を着せられてスタジオに向かう。

 あれほど楽しみにしていた写真撮影が最早楽しみではなくなったし、残りのドレスは全部着たくない。

 2着目がウェディングドレスで、3着目はカクテルドレスを着て4着目はラフにリンクコーデで撮ってもらう事にしたのだけど、本当にあの男だけは許せない…─────。

 会うまでは本当にそう思っていた。

 襖を開けて先に中にいた雅がこちらを見る。黒の羽織袴を着ていて、いつもとは違って下ろしている前髪が上がって綺麗にセットされている。


「まだ不貞腐れてんの?」

「許した。」

「は?」


 その格好良さは反則だって何回言ったら分かるのか。
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