執拗に愛されて、愛して
 それから2ヶ月後


「やばすぎる〜!写真でこの顔が私に向けられて微笑んでる瞬間良いと思わない!?」


 どうしても写真を自慢したかった私は、土曜日の昼間に紗希ちゃんと玲くんを呼び出して、見せていた。玲くんに至っては仕事なのに、雅の幸せそうな顔気になるとか言って茶化しにきていた。

 雅は興味もなさそうに、ソファーの方に座ってスマホを見ている。


「ていうか、この黒の服のリンクコーデ可愛すぎます…。これで街中歩いて欲しい…。」

「この歳でそれは恥ずかしいから、写真限定ね…。」


 またスタイリストさんが優秀で雅の引き立て方も分かっている。髪型も1コーデずつ違っていて、リンクコーデのラフな格好で撮って楽しそうに笑ってるのも可愛い。


「というか、夏帆さんのこのワインレッドのドレス素敵過ぎませんか…。というか、洋だけじゃなくて和も似合うんですね…。」

「本当本当、綺麗だよ。夏帆ちゃん。」

「そんなにべた褒めされても困るわね。それに比べてうちのは一言も褒めてくれないけど。」

 
 雅に視線を飛ばしても何も反応する様子はない。写真を見ても「へー、出来たんだ。」で感想が終わった男だ。こういう所、つまらない。私はこんなに興奮しているのにテンションの違いを感じる。
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