執拗に愛されて、愛して
「帰り取りに来るから置いといてくんね。」

「もう、このくらい持っていきなさいよ。」

「これ仕事に持って行くにはバカの量なんだよ。」

「車においてけば?」

「良いじゃん、置いといてよ。車に持ってくのも面倒くせぇし。」


 この会話に凄く違和感を感じたけれど、玄関先に荷物を置いておくぐらいなら…、と気を許して「…そう」と返事をした。

 この男と私の間に間違いなんて無いし、いざそうなろうとしても今までもやめろと言えばやめているし、と完全に気が抜けていたと思う。雅も私も友人としか思っていないから、お互いに恋だの愛だのあるはずがない。


「じゃあ玄関先に置いておくから…、って今日私にラストまで居させるつもり!?」

「任せろって1時で帰れる様にはするから。明日休みだろ?付き合って。」


 そう言いながら肩を抱いてくる手を強めに払う。


「そう言う問題じゃない!勝手に決めるな!」


 とは言ったけれど、私も今日は朝早くから付き合わせているから断る事は出来なかった。
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