執拗に愛されて、愛して
 雅がシャワーを浴びに行っている間、そわそわと落ち着かない様子でソファーに体育座りして両手で頬を抑える。

 顔の熱が冷めないし、咲人が産まれてからかなり回数は減っていたと思う。

 実際は睡眠不足が大変だったし、最近朝早起きの咲人に合わせて休みの日でも早く寝ていた。

 だからこんな時間に私が起きている方が珍しくて、久しぶりに意識すると緊張する。

 そもそも抱き合うのもキスだって久しぶりで…。と、先程までの甘い行為を思い出してはまた頬が火照る。

 ガチャ、とリビングのドアが開く音を聞くと思い切り振り返ってしまう。

 髪も乾かしていつもの寝るスタイルになっている雅と目が合って、恥ずかしさで目を逸らしてしまう。


「夏帆?」


 名前を呼ばれてもそちらには向けなくて、雅は少し笑うと私の隣に座って簡単に肩を抱いてくる。


「その歳になって、何回もこういうことしてんのに、なんなのその初心な反応。まだそんな反応出来るんだ。かわい~。」


 そのかわい~の言い方は完全に揶揄って来ている。

 キッと睨み付ける様に雅の方を見ると、愛おしくて仕方ないとでも言う様な瞳でこちらを見て、先程の様に額や頬に口付けて、それから唇を軽く重ね合わせる。


「…今日は、服着たままする?咲人が夜泣きしたら困るもんな。」

「う、うるさいから…!」

「はいはい、てか、2人目そろそろ良いんじゃね?」

「…は?」


 突然の雅からの2人目宣言に唖然とする。
 雅から2人目の話が出ると思っていなくて驚いた。
< 323 / 331 >

この作品をシェア

pagetop