執拗に愛されて、愛して
「…本当に大丈夫?俺が首を突っ込むことじゃないのはわかっているんだけど、ほら…、雅ってああだし。」

「ご心配ありがとう。雅が今更私に対して手を出してくることなんてないと思うし、きっと大丈夫よ。」

「雅には関係ないからね。人の気持ちとか恋愛感情とか、そういうの。…もし、夏帆ちゃんが本気で雅と関係持ちたくないなら、ここでやめといた方がいいと思うよ。」


 玲くんの言葉の意味は分かる。雅は遊びでも手を出す相手で、私が相手でもそうすると思うと忠告してくれているのだ。

 今更別れた元カノに手を出すメリットなんて雅にないだろうし、あの駆け引きだって面白がってしてきているだけ。

 玲くんの言葉にどう返そうか悩んでいると、そのタイミングで雅が戻ってくる。


「お待たせ。何の話?」

「…何でもない。ほら、早く行くわよ。またね、玲くん。」


 そう言って手を振ると玲くんも「また来てね。」と手を振り返してくれた。

 正直答えに悩んでいたからこのタイミングで雅が来てくれてよかったのかもしれない。
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