執拗に愛されて、愛して
 意地でも口を開けないように抵抗していると無理やり舌をねじ込まれて、強引に舌を絡ませてくる。


「んんっ⋯!」


 手首を押さえ付けられてるから抵抗もできなくて、されるがまま。声なんて出したくないのに、キスされているだけで蕩けて、交際していた時の事を簡単に呼びおこされる。あの時はこの男の本気で求めてくる様なキスが好きだった。

 だけど、今はこんなの望んでいない。ただの友達に戻りたかった。もう、雅のことで苦しい思いなんてしたくなかった。

 抵抗もできなくて自分の感情すらもぐちゃぐちゃになって、どうしたらいいかわからず涙を流すと、ようやくそこでキスは止んで、雅は私の頬を優しく撫でてくる。

 強引なところも最低なところも、この男は何も変わっていない。


「可哀想、ただの友達だと思ってた元カレにされるがままされて。本当に、友達なんかになれると思ってた?あんなに愛し合ってた俺らが?」


 そう言いながら結んでいた髪を解いて、また優しくキスを落としてくる。強引なことをしてくるくせに、壊れ物を扱うみたいに触れられて、その手つきがすごく優しくて嫌になる。

 嫌だと思っていたのに、優しくされただけで抵抗するのをやめて、私はそのまま雅からの行為を受け入れてしまった。
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