執拗に愛されて、愛して
「何で、話してみたいって思ってくれたんですか?」

「初めて会った時、目が合ってずっとどんな子なのかなって思ってた。サークルも他に行ってほしくなくてアプローチしたの俺だし。」

「…そうやってサークルの人集めてるんですね。」

「何言ってんの。誰にでもしないよ。」


 この時の私も絶対嘘だと分かっていたはずなのに、何故か話している内にどんどん惹かれて、帰ろうと思っていたのにしばらくその場で雅と話し込んだ。二次会どうする?なんて話に周りはなっていたのに、私達は全くその話し合いには参加しないで、ただ笑って2人で話をしていた。


「夏帆ちゃんは、こういう居酒屋とかよりもバーとかのが好きそう。」

「行った事無いです。お酒まだ飲んだ事無いですし。」

「真面目。バーはノンアルも扱ってる所多いから、夏帆ちゃんも気に入る飲み物あると思うよ。今度一緒に行ってみる?」

「え、一緒に?」

「嫌?」


 雅の言葉に顔を横に振ると笑って「良かった」と言葉を零した。ちゃんと話したのはこの1時間くらいしか無かったのに楽しくて、もっと一緒に居たいと思っていた。

 まだ周りは二次会に参加する雰囲気になっていなくて、まとまりも無く大騒ぎしている。雅はそれを見て私の方に「ねぇ」と声を掛けた。
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