執拗に愛されて、愛して
 ずるくて、怒りたいのに嬉しくて勝てない。私にしか分からないアイコンタクトをされるだけでも、好きで仕方ないと思わされる。一目惚れしたあの日よりずっとずっと好きになって、私だけが想いを膨れ上がらせている。。


「にしても、雅先輩彼女出来ちゃったのか。どんな美人な彼女なんだろ。」


 隣ではあと溜息を零す友人に苦笑いをする。同時に湧き上がる罪悪感。

 美人でも何でも無くてごめんなさい。私なんです。その彼女。と、本当はそう言いたいけど、雅を好きな人が多いだけに、私が彼女なのは自信が無くて公表は今も出来なかった。


「てか夏帆も最近年上の彼氏出来たって言ってなかった?2つ上の。」

「えっ。」


 思わぬ話の振られ方に固まる。雅が年下に彼女が居ると言ってからその話題は、バレてしまうのではないかとひやりとした。

 ひとまずここで嘘を吐くわけにもいかず、友人からのその質問に関しては真実を話す。


「あー、うん。1ヶ月くらい前に。」

「えー、じゃあラブラブじゃん?いいなあ、彼氏。私もサークルに良い人居るけど、アタック難しくてさあ。」

「そうなんだ。」


 ラブラブなのかどうかも分からないけど。外でデートなんてしたらバレるからって、家でしか会ってもらえない。こんな行くところがたくさんある土地でそんなに知り会いにも会わないし、会ったとしても誤魔化し方なんて沢山あるのに、雅は外では会ってくれなかった。

 もしかしたら彼女って名前が付いたセフレだったりする?雅との交際は好きになっていくと同時に、不安も煽られた。
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