執拗に愛されて、愛して
 日本酒が美味しいと言われているお店に向かって、中で試飲などもしてどれも美味しかった為、一升瓶2本購入してしまった。

 それだけでは足らず歩きながら飲む用に紙コップ一杯分の日本酒も購入して、荷物は雅に持たせて自分は日本酒を口にしていた。


「美味しすぎる…。お酒最高。」

「口コミ通りだわ、温泉街最高か。」


 日本酒が美味しすぎる感動で2人して語彙力が死んでいる。


「でも、2本ってお前これ自分のお土産?」

「そのつもりだけど、無くなったら明日また寄って帰ればいいのよ。」

「無くなる前提で買っただろ。」


 それは否定しない。2人でなら日本酒一升瓶も中々の量になる事は間違いないのだけど、お酒好きの2人が飲めば一瞬でなくなるかもしれないと思い、自分へのお土産なんて言いながら予備のお酒の様なものだ。

 宿泊する旅館は、料理も美味しい様なので一瞬で無くなる気しかしない。


「おつまみも買ってく?あ、温泉卵食べたい。」

「食う事か飲む事しか考えてないな。」

「玲くんへのお土産も買って行かなきゃ…、って明日で良いか。」

「そもそもお土産いる?人に嘘吐く為に行ってきた場所で買ってきたお土産ですって?」

「あんた、言い方。」


 そう会話をしながらお店を見て回り、一通り買い物をした後、一緒に旅館に戻る。
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