お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
「あと買い忘れはないかな……あ、牛乳が無かったかも」

レジに行く前に通路の端で立ち止まり、カゴに入ったおつまみやソフトドリンクなどを確認していたら、響が私の耳元で「あのさ…」と話しかけてきた。

「ん?どしたの?」
「…ゴム、買ってっていいか?」

ん?ゴム?
少し戸惑いながら言う響を不思議に思いながら問う。

「普通の輪ゴムでよければうちにもあるけど、何に使…ぅ…ぁあっ!(ゴムって、アレのこと!?…だよね!)」

…最後まで言い終わらない内に、響の言わんとしているモノに気がついてしまった。

わあぁ!
意味を取り違えてた事も含めて色々と恥ずかしくて、響と見つめ合ったまま金縛りに遭ったみたく、ビキッ!と動けなくなっちゃった…

「あっ、いやっ、その変な意味じゃなくて!…や、今日どうこうするとかじゃなくて…いやでもしたくないワケじゃなくて…買っときたいってか…その…」

そんなしどろもどろながら答えてくれる響を見ていたら、気恥ずかしかったのは私だけじゃなかったのだと分かり、心に少し余裕ができると、フッと身体の硬直が解けた。

「…うん、そうだね、買っていこっか」
「奈都子…」
「あはは、ごめんね、言われてもすぐに気づけなくて。何せ、ずっと相手もいなくて無縁だったから想像の範囲になくて……エヘ」
「…よかった、嫌がられてなくて」
「だって、それを買うってことは、ちゃんと私のことを考えてくれてるってことだもんね。ありがとう、それも嬉しい」

って言ったら響が真っ赤になっちゃった。

「…俺の方が嬉しいんだけど。あー…ヤバい…」
なんて両手で顔を覆ってる。

もう、すごくピュアな響がかわいくて、ぎゅうっ!て抱き締めてあげたくなっちゃう。うふふ。

でも、ここじゃそんなことできないから、「ほら、じゃあお会計して早く帰ろ?」と、まだ照れてる響をせっつき、コンビニを後にした。
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