お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
ジュ~…ジュ~……
「ほら、食え」
「ありがとう、いただきます」
ポンと私のお皿に乗せられたお肉を一口で頬張る。
「うわぁぁ……こんなに美味しいお肉を食べたのなんて初めて……もう思い残すことはない…満足…」
「ハハハ、それは良かったな」
「桜賀、ありがとね。自腹だけど来れてよかった。私の意思じゃ絶対に来ないから」
うん、絶対に来ないと言いきれる。
「なら来月もここにするか?」
「いやっ!それは無理!せめて年イチで!」
「ハハハ!奈都子は負ける気でいるんだ」
「…ハッ!しまった、つい…」
「ったく、たまには俺に奢らせてみろ」
と言われても…
「別に奢らせたいから頑張ってる訳じゃないし」
「ん?」
「まぁ…確かにこれもモチベーションを上げるための一つであるけど。…でも勝ちたいがためにお客さんに無理して必要のない保険までかけさせたくないからさ」
「あぁ、そうだな」
「私はその人にとって、万が一の時にも困らないための、お守りの様な保険を提案したいんだよね。……あー…大吟醸おいしー…」
「ほんと奈都子は日本酒好きだよな」
「うん」
「何で?」
「何でって、そりゃあウチが」……あ。
「うちがどうした」
「あー…ウチのお父さんが好きだからさ、日本酒」
「ふーん…」
ふー、あっぶない。
桜賀には言っても大丈夫だとは思うんだけど、一応まだ内緒にしとこ。