お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
週明けの月曜日。
川嶋とのこれからの関わり方を懸念しながら奈都子と一緒に会社へ行くと、そのまま副社長室へ向かった。
通勤途中、母さんから『会社に着いたらすぐに二人で副社長室に来てちょうだい』とメッセージが来たからだ。
奈都子は「何だろうね…」と怪訝な顔をしていたが、きっと母さんが奈都子に直接謝りたいからだろう。
そう思っていたのだが、母さんから聞かされたのは、川嶋が会社を辞めたことだった。
「金曜日に響から話を聞いてその可能性も考えたけど、まさか本当にスッパリ辞めちゃうとはねぇ」
「ハァ…社会人としてどうなんだ、って感じだな」
「でも、それくらい辛かったのかも、川嶋さん…」
「けどまぁこう言っちゃ悪いけど、仕事はやり易くなったな」
「あ、そうそう、いっちゃん今日から復帰するからね。響も自分の仕事に集中できるわよ」
「え、マジ!よかった…」
「じゃあ、修一くんの状態もだいぶ良くなったんですね」
「そうみたいね。ただ、まだ入院はしてるし、いっちゃんもたまに抜けることはあると思うけど、フルの出勤はできるそうだから」
「そっか、ならそろそろ見舞いに行ってみるか、奈都子」
「うん、そうだね」
「そうそう!奈都子ちゃん、今回は本当にごめんなさい。私が隠そうと思ったせいで逆に迷惑をかけてしまって…」
「いえ!事情は響さんから聞きました。…私をそこまで大事に思って下さって、本当にありがとうございます」
「奈都子ちゃん…」
「母さんはほんとに奈都子を大事にしてるもんな。…っと、そろそろ奈都子は下に戻らないとだし、一緒に顔を出すか、母さんも」
「そうね。…それじゃ窓口スタッフの皆さんにも奈都子ちゃんと響の事をちゃんと伝えておきましょ。皆さんにも心配かけたんだものね」
「そうだな」
…そっか、もう誰にも遠慮することはないんだよな。
堂々と「奈都子は俺の妻(になります)」って言えるんだよな…
「よっしゃあ!」
つい出てしまった俺の声にビクッと体を震わせた奈都子に「俺、誰にも隠さないからな」と告げた。
きょとんとして「え?何を?」と訊ねる奈都子の頭を撫でながら「俺の愛」と言うと言葉を失ってた。
ん?何でだ?
川嶋とのこれからの関わり方を懸念しながら奈都子と一緒に会社へ行くと、そのまま副社長室へ向かった。
通勤途中、母さんから『会社に着いたらすぐに二人で副社長室に来てちょうだい』とメッセージが来たからだ。
奈都子は「何だろうね…」と怪訝な顔をしていたが、きっと母さんが奈都子に直接謝りたいからだろう。
そう思っていたのだが、母さんから聞かされたのは、川嶋が会社を辞めたことだった。
「金曜日に響から話を聞いてその可能性も考えたけど、まさか本当にスッパリ辞めちゃうとはねぇ」
「ハァ…社会人としてどうなんだ、って感じだな」
「でも、それくらい辛かったのかも、川嶋さん…」
「けどまぁこう言っちゃ悪いけど、仕事はやり易くなったな」
「あ、そうそう、いっちゃん今日から復帰するからね。響も自分の仕事に集中できるわよ」
「え、マジ!よかった…」
「じゃあ、修一くんの状態もだいぶ良くなったんですね」
「そうみたいね。ただ、まだ入院はしてるし、いっちゃんもたまに抜けることはあると思うけど、フルの出勤はできるそうだから」
「そっか、ならそろそろ見舞いに行ってみるか、奈都子」
「うん、そうだね」
「そうそう!奈都子ちゃん、今回は本当にごめんなさい。私が隠そうと思ったせいで逆に迷惑をかけてしまって…」
「いえ!事情は響さんから聞きました。…私をそこまで大事に思って下さって、本当にありがとうございます」
「奈都子ちゃん…」
「母さんはほんとに奈都子を大事にしてるもんな。…っと、そろそろ奈都子は下に戻らないとだし、一緒に顔を出すか、母さんも」
「そうね。…それじゃ窓口スタッフの皆さんにも奈都子ちゃんと響の事をちゃんと伝えておきましょ。皆さんにも心配かけたんだものね」
「そうだな」
…そっか、もう誰にも遠慮することはないんだよな。
堂々と「奈都子は俺の妻(になります)」って言えるんだよな…
「よっしゃあ!」
つい出てしまった俺の声にビクッと体を震わせた奈都子に「俺、誰にも隠さないからな」と告げた。
きょとんとして「え?何を?」と訊ねる奈都子の頭を撫でながら「俺の愛」と言うと言葉を失ってた。
ん?何でだ?