お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
わぁっ…!
あまりの眩しさに目を瞑ってしまったのだけど、そっと目を開けると目の前にはなんと、白のタキシードを着た響が!
わ!わあぁぁぁ…
すっごいカッコいい!
まるで異次元から出てきた王子様みたい!
そう思えるほど、私の目には本当に響がキラキラ輝いて見えた。
シャンパンゴールドのアクセントが入ったホワイトカラーのタキシードは、優しさと甘さとクールさを併せ持った響にすっごく似合ってるし、いつも自然なセンター分けで下ろしている長めの前髪を今日は軽く後ろに流しているから、普段とはまた違う大人っぽい響に見惚れちゃう…
照明とは違う眩しさを感じながらベール越しにうっとり見つめていると、フッと目を細めた響が「奈都子」と口を開いた。
「ん?」
「現実とは思えないほど神々しくて…綺麗で…可愛いよ……はは、マジでヤバいくらい可愛すぎて照れんだけど」
なんて、両手で口元を押さえつつ嬉しさを隠さない笑顔にキュンキュンしちゃう。
「ふふっ、よかった、ありがとう。響こそ本当にカッコよくて素敵で…すごくドキドキしてる。…それであの、これって…」
「うん、俺達の結婚式。…ごめんな、サプライズにしちゃって」
苦笑いの響に〝気にしないで〞と微笑む。
「ううん、こんなに幸せなサプライズだもん、ほんとに嬉しい、ありがとう。…でもいきなりだったからびっくりしたんだからね?ふふっ」
微笑み合う私達を優しく見ていてくれたお父さんが私の右手を取り、差し出された響の手に添えながら声をかけた。
「響くん、奈都子をよろしく頼みます」
そう私を託すお父さんに、響は誠実な笑顔を見せた。
「お父さん、僕は奈都子を必ず幸せにします。絶対に悲しませる様な事はしないので安心してください」
「あぁ、信じているよ。…奈都子、響くんと幸せにな」
「…はい。ありがとう…お父さん…」
涙を滲ませて言うお父さんの短い言葉の中に見える大きな想いを感じると、嬉しくて…ありがたくて…またもや私の涙腺は閉めることを諦めかけたんだけど…
「奈都子の綺麗な涙を見れるのは俺だけの特権だから。な?」
なんて、ハンカチで軽く頬に触れながらコソッと言われて、「泣くな」ではなく、そういう言い方をしてくれる響の優しさに応じたくて「うん、わかった」と笑顔を見せた。